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PAD:手足の変化に気をつけてPADはどんな病気?

末梢動脈疾患(PAD)とは

足の血管に動脈硬化が起こり、血管が細くなったり、詰まったりして、足に十分な血液が流れなくなることで発症する病気です。これにより、歩行時に足がしびれる、痛い、冷たいなどの症状が現れます。
病気が進行すると、歩けなくなったり(間欠性跛行)、じっとしていても足が痛むようになったりします。さらにPADが悪化すると、足に潰瘍ができたり、壊死したりすることもあり、ひどい場合は足を手術しなければならなくなることもあります。

また、動脈硬化は全身的に進行しますので、足の動脈硬化は、心臓や脳の動脈硬化にもつながり、狭心症や心筋梗塞、脳卒中などを引き起こすこともあります。

PAD発症の仕方

高齢になれば、誰でも血管は硬くもろくなるものですが、糖尿病、高血圧、高脂血症といった生活習慣病などがあると、動脈の内側(内腔) にコレステロールがたまったり、血管に負担がかかりつづける状態になり、さらに硬くもろくなる度合いが進みます。やがて血管の内部が狭くなることで血液の流れが悪くなり、「動脈硬化症」と呼ばれる状態になります〔図1〕。
動脈硬化症になって血液の流れが悪くなると、臓器や筋肉などが酸素不足や栄養障害を起こして傷ついてしまいます。
動脈硬化症は全身どこの動脈でも起こる可能性があり、足も例外ではありません。

〔図1〕血管内腔の障害

全身の動脈の中でも主に手足に血液を届ける動脈を「末梢動脈」と言います。この末梢動脈に動脈硬化症が生じると、手足に血行不良が起こります。
その結果、しびれや痛み、間欠性跛行が悪化すると潰瘍ができたり、ひどい場合には壊死したりすることもあります。このような症状となるPADは、末梢動脈疾患(末梢血管の病気)の中で最も多いものです。
末梢動脈疾患は、血管の病気のため、血管外科、循環器科で診療されます。

PADは心筋梗塞や脳梗塞を高率に合併します

PADの原因は足の血管の動脈硬化ですので、PADの患者さんは、同じ動脈硬化を原因とする狭心症や心筋梗塞、脳梗塞などの命にかかわる病気を合併することがあります。
PADを重症化させず、また、合併症を防ぐためには、早期発見・早期治療が重要です。

PADをはじめとする動脈硬化性の疾患は増えています

食生活や生活様式の欧米化や高齢化社会の進展に伴い、狭心症や心筋梗塞、脳梗塞など、動脈硬化を原因とする疾患が増えていると言われます。足の動脈硬化であるPADも例外ではなく、患者数は年々増加しています。
PADは決して稀な病気ではないのです。

メタボリックシンドロームとPADの関係

高血糖、高血圧、高脂血症、肥満といった生活習慣病は、適切な生活管理や治療を怠ると、やがて動脈硬化をひき起こし、心筋梗塞や狭心症、PAD (末梢動脈疾患)などの病気に罹りやすくなることが分かっています。
高血糖、高血圧、高脂血症、肥満といった4つの要素を併せ持つことを「メタボリック・シンドローム」と言い、重大な病気の発症を予防するための指標になります。
PADは、手足の血管に動脈硬化が生じることで起こる疾患です。
自覚症状があらわれにくく、早期の段階でPADを疑って病院に受診する方はほとんどいません。症状があらわれ、PADと診断されたときにはかなり症状が進行している方が多いのも大きな特徴です。PADは進行すると、手術によって脚の切断をしなくてはならなくなってしまうことも稀にあります。
生活習慣病を抱えている方は、特に注意をし、PADにならないように注意を払うこと、そして万が一かかってしまった場合には、早期の診断と適切な治療が必要です。

元気に長生きするために。メタボリックシンドロームの基礎知識や、予防・改善方法をご紹介しています。

PADは全身の病気と考えて

PADは手足の症状だけを示すものであっても、動脈硬化は手足に限らず体中の血管に及んでいる可能性があります。全身の病気ととらえ、管理していくことが必要になります。放置しておけば、心筋梗塞や狭心症、脳梗塞などをひき起こす可能性もあるのです。
現在、PADに対しては薬物療法や理学療法、手術など、病状の進行や治療目標に応じたさまざまな治療法があります。早期に発見し適切に治療することで、元通りの元気な生活を送っている患者さんも大勢いらっしゃいます。
PADを知ることで、背景にある動脈硬化、メタボリック・シンドローム、さらには心筋梗塞や狭心症、脳梗塞といった心血管障害など、さまざまな病気も知ることができます。病気の認識が進めば、より早い段階で制御でき、そのあとに控えている病気を食い止めていくことが可能になるでしょう。