サステナビリティ

健康・疾患啓発活動

大塚製薬では、製品の研究開発で得た知見を活かした啓発活動を積極的に行っています。ここでは、主な活動をご紹介します。

健康・疾患啓発活動

認知症に向き合い、共生社会の実現を目指す

大塚製薬は、認知症に関する正しい理解と支援の輪を広げるため、情報提供と啓発活動に取り組んでいます。「すまいるナビゲーター認知症」や「認知症困りごとなび ~認知症の方の気持ちを知る~」では、症状や対応策をわかりやすく紹介し、ご本人やご家族が安心して暮らせる環境づくりを支援しています。

認知症の関連団体と共催で「市民公開講座」を開催。医師や支援者に加え、認知症の人やご家族の体験談を通じて、社会全体の理解と共感を深めています。
認知症の人が地域の中で自然に受け入れられ、誰もが尊厳を持って暮らせる「共生社会」の実現を目指しています。

メンタルヘルス : 身体とこころ

大塚製薬は人の健康を身体全体で考え、こころの健康を支援するための情報提供や啓発活動を実施しています。「こころの健康情報局 すまいるナビゲーター」では、うつ病、統合失調症、双極性障害、子どもの自閉スペクトラム症などの精神疾患に関する情報を提供しています。どのような病気でどのような症状がでるのか、どのような治療があるのかなど、動画コンテンツなども通じて分かりやすく解説するとともに、患者さんのご家族が知っておくべきことなどもまとめて紹介しています。

精神疾患を抱える患者さんとそのご家族に対しては、社会全体で支援することが必要です。大塚製薬では、精神疾患に対する差別や偏見を減らし、社会復帰を促進することを目的に、2020年から当事者団体との共催で市民公開講座を開催しています。医師や支援者だけでなく、当事者やそのご家族も参加し、体験談や質疑応答セッションを通じて、リアルな声を届けています。

また昨今、学生やビジネスパーソンなどにおいても日々のメンタルサポートのニーズが高まりを見せており、メンタルヘルスにおける地域との連携も進んでいます。自治体との連携協定をもとに大塚製薬は地域の専門家の協力を得て、学校授業のサポートを行うなど、様々な啓発活動を行っています。

アルコール依存症に関する活動

アルコール依存症は、多量な飲酒を繰り返すことで飲酒したいという欲求が強くなり、飲酒行動をコントロールすることが難しくなる疾患です。健康や仕事、家庭生活に重大な支障をきたすことによる社会的・経済的な影響が大きい一方で、飲酒問題があるにもかかわらず、本人やご家族が相談・受診につながらない「治療ギャップ」が大きいことが課題とされています。大塚製薬は、専門医や学会の協力のもと、アルコール依存症の診断・治療に関する講習会を実施や、アルコール依存症の正しい理解のための啓発活動を通じて患者さんの状態に応じた適切な治療が行われるよう、医療につなげる活動をしています。

お酒を「減らしたい」をサポートするアプリケーションです。

飲酒によるリスクやアルコール依存症に関する情報を提供するサイトです。

熱中症対策

熱中症対策アンバサダー講座

気候変動の影響により、猛暑日や熱帯夜の日数が年々増加する中、熱中症は健康に直結する大きな課題となっています。大塚製薬は、「熱中症」という言葉がまだ浸透していなかった1990年代から、熱中症を知って防ぐ活動への協力を開始し、適切な熱中症対策を推進するための取り組みを行ってきました。汗をかく様々なシーンでの水分・電解質補給の重要性を訴求したことで、今ではスポーツ中の水分補給だけでなく、熱中症という言葉も当たり前となりました。

そして現在、政府も熱中症対策を強化するための仕組みを法定化し、危険な暑さから避難できる場所として「クーリングシェルター(指定暑熱避難施設)」の指定が自治体により進められるなど、スポーツや暑熱環境下での活動時だけでなく、日常生活における熱中症対策がより重要となっています。
大塚製薬では環境省や独立行政法人環境再生保全機構(ERCA)と、それぞれ初となる熱中症対策推進に関する連携協定を締結し、省庁・自治体・企業などと連携して、熱中症対策の動画やポスター、リーフレットを用いた啓発活動を広く行っています。

また、正しい知識をもって熱中症対策を行えるよう、自治体・学校・企業などを対象に、「熱中症対策アンバサダー®講座」を主催しています。この講座では、熱中症対策の啓発・普及活動を行う際に必要な専門的な知識を学ぶことができ、修了された方は「熱中症対策アンバサダー®」として認定され、活躍しています。

女性の健康

女性活躍が推進される中、重要な課題とされる「女性の健康」。月経前症候群(PMS)、更年期症状など、女性特有のライフステージに応じた健康課題に応えるため、医薬専門家の協力のもと、企業や自治体、医療関係者、報道関係者、社員を含む一般生活者など、さまざまな人を対象に「女性の健康」をテーマとしたセミナーを開催しています。また、自社の持つリソースを活かし、特に女性に知ってほしい健康や病気についての情報提供を行っています。

これらセミナーなどの情報提供を通して、症状を我慢するのではなく、「知って対処する」ことの重要性を伝えるなど、ヘルスリテラシー向上のための活動を通して女性活躍を応援しています。これら取り組みが評価され公益社団法人消費者関連専門家会議が主催する「第8回 ACAP 消費者志向活動表彰」において、「消費者志向活動章」を受賞しました。

女性の健康応援サイト 女性の健康推進プロジェクト
「更年期」情報サイト 更年期ラボ
「月経前症候群」情報サイト PMSラボ

また、地域の健康に携わる薬剤師などを対象とした「ヘルシーエイジングサポーター養成プログラム(OATHAS:オーザス)」をNPO法人HAPとともに共催。女性特有の健康課題やサポートについて深く学びたい方、健康や栄養についてのカウンセリングができるようになりたい方、健康サポート薬局を目指したい方などを対象としたプログラムを提供しています。

教育・食育

創刊から30年余。WEBも充実、OTSUKAまんがヘルシー文庫

製品を通じてだけではなく、広い視点で人々の健康に貢献したいとの思いから創刊した「OTSUKAまんがヘルシー文庫」は、1989年の創刊から30年を越える活動となりました。「子ども時代に培った健康への興味や知識がその後の人生に影響を与える」との仮説に着目し、基本的な健康の知識を子どもたちに分かりやすく伝えるために「まんが」形式で、各教育現場への配布を始めました。様々なテーマで毎年発刊し、全国の小・中学校、海外日本人学校などに寄贈しています。

WEBサイトでは、電子ブックで読みたいまんがを閲覧できるほか、おすすめや検索機能で新たなまんがにも出会えるよう工夫しています。文庫に掲載する児童作品の募集や小学校学習指導要領対照表を展開するなど、教育現場での活用も提案しています。

栄養の大切さを伝える食育活動

栄養補助食品の製品開発で培ったノウハウをもとに、栄養について学ぶ食育活動を続けています。子どもたちが正しい食生活や栄養の知識を身につけづらい環境にあるという課題に着目した食育アプリ「おいしいおえかき SketchCook」や、日々の食事に隠れた食材キャラクター“もぐみん”を集めて、町を発展させながら食や栄養について楽しく学べる食育ゲームアプリ「もぐもぐタウン」を配信しています。また忙しい現代人向けに、スマートフォンで食事を撮影することでの栄養分析ができるサービス「ネイチャーメイド サプリメントチェック」や、プレコンセプション期から子育て期までを見据えた栄養ガイド「女性のための栄養ナビ」を提供するなど、あらゆる世代に向けて栄養の大切さを伝えています。

ARを活用した食育ゲームアプリ 「もぐもぐタウン」

栄養補助食品の開発で培ってきたノウハウを活かし、これまでもセミナーやイベントなどを通じて様々な食育活動を行ってきましたが、2024年からスマートフォンやタブレットで楽しく学べる食育ゲームアプリ「もぐもぐタウン」を配信しています。
「もぐもぐタウン」のアプリを用いて、食事をスマートフォンなどのカメラで撮影すると、使用されている食材のキャラクター“もぐみん""がAR(拡張現実)で出現します。アプリ内の栄養や食材に関するクイズに答えると、“もぐみん""が仲間になります。
出会えるもぐみんは、最大100食材、25万種類。子どもたちは仲間を増やし、体の中の町「もぐもぐタウン」を発展させながら、食事や栄養バランスの大切さに加え、食材ごとの栄養のポイントや豆知識などを楽しく学ぶことができます。

健康経営

少子高齢社会に直面している日本において、企業では生産性向上や従業員の健康維持、長く働ける環境づくりなどへ対応すべく、健康経営が推進されています。大塚製薬は、トータルヘルスケアカンパニーとしての知見やノウハウを活かし、企業の健康経営をサポートするサービスを展開しています。

当社は、企業の健康経営実践を支援するため、2020年に"働く人が健康であり続ける社会をつくる"ことをビジョンに、企業経営者がつながるコミュニティサイト【健康社長】の本格運用を開始しました。以降、健康経営優良法人認定の取得およびブランディングサポートを行う【健康経営つながるサポート ONLINE】、従業員の健康習慣の実施を支援するプログラム【fitbiz】の運用に加え、本年1月には産業保健スタッフ(産業医・保健師・看護師・栄養士など)を中心に従業員の健康づくりを支えている方を対象とした【コンディショニング サポーター養成講座】の提供を行っています。

健康社長
大塚製薬の健康経営つながるサポート ONLINE
fitbiz
コンディショニング サポーター

また2025年には法人向け健康サービスを比較・検討できるポータルサイト「選べる法人向け健康サービス」を公開しており、本サイトでは、【健康経営つながるサポート ONLINE】、【fitbiz】に加え、2024年9月に日本での展開を開始し、個人やスポーツチームのほか企業の健康経営においても活用が進んでいる栄養モニタリングサービス【Vivoo(ビブー)】といった各サービスの特長を確認・比較いただくことができます。それぞれの企業・組織に適した健康サービスを提供することで、従業員の健康づくりを継続的にサポートし、人々のウェルビーイングへの貢献を目指します。

  • 「健康経営®」は、NPO法人健康経営研究会の登録商標です。
サステナビリティ 社員の健康

大塚製薬は、社員一人ひとりが健康で生き生きと働き、自身の能力を最大限に発揮することが、社員と会社の成長及び社会貢献につながると考え、健康経営を推進しています。トータルヘルスケア企業として、健康の大切さを映し出した健康宣言を行い、自社で有する様々な健康情報や資産を活用し、社員のヘルスリテラシー向上のための健康セミナーや運動プログラムの提供など多様な活動を行っています。

ウェルビーイングのためのトータルコンディショニング

生涯にわたってライフパフォーマンスを維持・向上させるために、コンディショニングは重要な役割を果たします。カラダ、ココロ、医療や介護など、さまざまな健康に関する専門家のサポートも受けながら、一人ひとりが主体となってコンディショニングを実践していくことが、社会全体のウェルビーイングの向上へとつながります。

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