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製品開発ストーリーデルティバ 製品ストーリー

結核撲滅のため
世界中の患者さんに
「多剤耐性結核」治療薬を届ける

最も古く、根絶できていない病気のひとつ結核。
いまだに世界人口の3分の1が結核菌に感染していると言われています※1
治癒可能な病気でありながら、年間1040万人が新たに感染、180万人が亡くなっており、その数はエイズを上回ります※2
現在、既存の抗結核薬に耐性をもつ菌の拡大が大きな課題※3となっています。

誰かが研究を続けなければ

結核の原因となる結核菌は、数種類の薬で長く治療しないと消えることがありません。また、変異しやすく、空気感染もすることから結核菌の取り扱いは難しく、治療薬の研究開発自体が困難とされています。
大塚製薬が1971年に創薬研究を開始した際、最初のテーマのひとつに感染症があり、結核もそこに含まれていました。当時は、結核の新薬が発売され、世界中の研究者や研究機関が開発を止めた時期。結核の問題は終わったかのように思われていました。しかし、結核は世界の重大な公衆衛生上の問題であり、誰かが研究し続けなければならない、その想いで大塚製薬は研究を開始しました。
研究は困難を極め、一時中断に追い込まれることさえありました。しかし、研究者は諦めることなく、数十年にわたって研究を続け、ようやく既存抗結核薬の耐性菌に効果を有し、強い抗結核活性をもつ物質にたどり着きました。

そして、世界の患者さんへ

ついに2014年、多剤耐性肺結核治療薬「デルティバ」として、欧州と日本で承認・発売。世界では実に約50年ぶりの新薬のひとつ、日本では唯一の多剤耐性肺結核治療薬です。
結核治療においては、服薬が不規則だったり、途中で中断したりすると、現在治療中の薬に耐性をもつ結核菌を生む可能性があります。また、それは薬物治療法の選択肢を狭め、治癒も難しくさせます。患者さんに早く薬を届け、適正に使ってもらうために大塚が選んだ道は、各国での承認を得ることに加え、世界中で結核撲滅に取り組む組織と共に歩みを進めることでした。2015年には、WHOの必須医薬品リスト(WHO Model List of Essential Medicines)に加えられました。
2016年には、ストップ結核パートナーシップ※4の世界抗結核薬基金(GDF:Global Drug Facility)と契約を締結し、100カ国以上での供給が可能に。加えて、既存の多剤耐性結核治療プログラムに適切にデルティバを組み込むための教育や技術支援も実施可能になりました。また、2017年には、アールファーム社※5とロシアおよび周辺10カ国でのデルティバの製造・商業化に関するライセンス契約を締結。同年にはマイラン社※6とも契約し、大塚製薬が進出していない結核蔓延国でデルティバの承認や商業化活動を拡大しています。
しかし、私たちの闘いはまだ終わりません。現在では、新たな研究開発として、世界初となる小児への適応の拡大、そしてデルティバと作用が異なる新たな結核治療薬の研究開発も進めています。「誰かが研究を続けねばならない」。その想いを忘れることなく、まだ存在する多剤耐性菌に立ち向かうために。

  1. 1感染しているものの、発症していない人も含みます。
  2. 2WHO, Global Tuberculosis Report 2016
  3. 3最も使用されている抗結核薬のリファンピシンとイソニアジドに耐性をもつのが多剤耐性結核。2015年には48万人が発症し、その半分近くはインドや中国、ロシアとなっています。(WHO, Global TuberculosisReport 2016)
  4. 4結核撲滅を目的に2001年に設立。WHOなどの国際機関、政府機関、民間企業、患者団体等が参加。GDFは、結核蔓延国(低中所得国)へ、品質が保証された抗結核薬および診断薬へのアクセシビリティを拡大するため、その下部組織として設立されました。
  5. 5ロシアの大手製薬会社。流通は広大な国土をカバーしています。
  6. 6米国の大手製薬会社。

デルティバ

結核菌の細胞壁を構成するミコール酸の生成を阻害することにより、殺菌効果を示す新しい作用機序をもつ抗結核薬。