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2015年2月27日

大塚製薬株式会社

医療関連事業

欧州初、ADPKD(常染色体優性多発性のう胞腎)治療薬として 欧州医薬品委員会が「トルバプタン」の承認勧告

大塚製薬株式会社(本社:東京都、代表取締役社長:樋口達夫、以下「大塚製薬」)は、「トルバプタン」(海外商標「JINARC®」<ジンアーク>)のADPKDの適応に対して、欧州医薬品庁(EMA)の医薬品委員会(CHMP)から承認勧告(positive opinion)が得られたので、お知らせします。

「トルバプタン」は、治療開始時に慢性腎臓病ステージ1からステージ3で病態の進行の早い常染色体優性多発性のう胞腎(ADPKD)の成人患者さんに推奨されます。

「トルバプタン」は、大塚製薬の徳島の研究所で、研究員の26年間以上の弛まぬ努力により、開発されました。バソプレッシンV2受容体を介してcAMPの産生を抑制することにより、腎のう胞の増殖・増大が抑えられることが発見され※3、大塚製薬は2004年から世界の専門医と共同してADPKD治療薬の開発を推し進めてきました。

CHMPの承認勧告は、ADPKDを対象に実施されたフェーズ3試験(TEMPO 3:4試験)の結果に基づいています※1。3年にわたって実施されたこの試験で、「トルバプタン」は主要評価項目の腎臓の総容積(TKV)の年間増加率をプラセボと比較して約半分(49%)に有意に抑制することが示されました(p<0.001)。さらに、「トルバプタン」はプラセボと比較して、腎機能の低下を30%有意に抑制することが証明されました(p<0.001)。

大塚ヨーロッパのオーレ・ヴァールグレンCEO兼社長は「この承認勧告により、進行性で慢性の遺伝性疾患、ADPKDを治療する世界初の治療薬を欧州の患者さんにお届けできる実現に一歩近づきました。欧州委員会の最終判断に期待しています。大塚製薬は、アンメット・メディカル・ニーズに対処する医薬品の開発に努めています」と述べています。

欧州委員会(EC)はCHMPの承認勧告に基づいて審査をしますが、承認勧告に従って販売を承認する義務はありません。ECの最終的決定は、2015年第二四半期となる見込みです。

参考資料

ADPKDについて

ADPKDは遺伝性腎疾患で、液体が詰まったのう胞が腎臓に複数できて大きくなることに特徴付けられます※1,※5。腎機能が徐々に低下して、54歳までに半数近くの患者さんが末期腎疾患や腎不全に至ります※4,※6。ADPKDは、成人の末期腎疾患の4番目に多い原因で※7、透析や腎移植が必要な末期腎疾患患者さんの約1割を占めています※8

TEMPO3:4試験について

この試験は、世界15カ国の129施設で病態の進行が速い早期ADPKDの成人患者さん1,445名を対象に、3年間にわたりトルバプタンもしくはプラセボが投与された国際共同臨床試験です。本試験では、ADPKDの進行に対する有効性と安全性の評価が行われました。その結果トルバプタンは、プラセボと比較し腎臓の容積の増加率を約50%有意に抑制することが示されました。トルバプタン投与群では4%に肝障害がみられたため、トルバプタン服用にあたっては最初の18カ月間は毎月、その後は3カ月に1度血液検査をする必要があります。

参考

EMA
European Medicines Agency=欧州医薬品庁
CHMP
Committee for Medicinal Products for Human Use=医薬品委員会
EC
European Commission=欧州委員会

References

  1. 1Torres VE, Harris PC et al. Tolvaptan in patients with autosomal dominant polycystic kidney disease. The New England Journal of Medicine. 2012;367 (25): 2407-2418
  2. 2European Medicines Agency. Public summary of opinion on orphan designation. 2013. Available from: http://www.ema.europa.eu/docs/en_GB/document_library/Orphan_designation/2013/09/WC500149378.pdf [Last accessed: February 2015]
  3. 3Higashihara E, et al. Prevalence and renal prognosis of diagnosed autosomal dominant polycystic kidney disease in Japan. Nephron. 1998;80:421-7
  4. 4Gattone, VH et al. Inhibition of renal cystic disease development and progression by a vasopressin V2 receptor antagonist. Nature Medicine. 2003: 9 (10): 1323-1326
  5. 5Takiar V, Caplan MJ. Polycystic kidney disease: pathogenesis and potential therapies. Biochimica et Biophysica Acta. 2011;1812(10):1337-43
  6. 6Patel V, Chowdhury R et al. Advances in the pathogenesis and treatment of polycystic kidney disease. Current Opinion in Nephrology and Hypertension. 2009;18:99-106
  7. 7Alam A, Perrone RD. Management of ESRD in Patients With Autosomal Dominant Polycystic Kidney Disease. Advances in Chronic Kidney Disease, Vol 17, No 2. March 2010: pp 164-172.
  8. 8Masoumi A, Reed-Gitomer B et al. Developments in the Management of Autosomal Dominant Polycystic Kidney Disease. Therapeutics and Clinical Risk Management. 2008;4(2):393-407

本ニュースリリースの掲載情報は、発表当時のものです。

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