大塚製薬株式会社

医療関連事業
2016年5月25日

ドパミン作動性パーキンソン病治療剤 「ニュープロ® パッチ18mg」発売

  • 「ニュープロ® パッチ」は、1日1回貼るだけで、24時間安定した血中濃度を維持する経皮吸収型ドパミンアゴニスト製剤
  • 高用量が必要なパーキンソン病患者さんの課題解決のため、5つ目の規格を追加発売

大塚製薬株式会社(本社:東京都、代表取締役社長:樋口達夫、以下、大塚製薬)は、「ニュープロ パッチ」(一般名:ロチゴチン)のパーキンソン病治療における剤形追加として「ニュープロ パッチ18mg」を6月1日に日本で発売します。

「ニュープロ パッチ」は、パーキンソン病およびレストレスレッグス症候群※1の治療薬として、2013年2月から国内で販売しています。経皮吸収型のドパミンアゴニスト※2製剤としては世界で唯一の製剤であり、1日1回貼付するという簡便な投与方法で、薬剤が持続的に放出されることから、24時間血中濃度を一定に維持し、1日を通して安定的な効果の持続が期待されています。
現在国内販売している製剤は2.25mg、4.5mg、9mg、13.5mgですが、パーキンソン病治療においては標準1日量が9mg~36mgであり、高用量を必要とする患者さんにとって貼付枚数が多くなるという課題があり、医療機関から、海外で既に販売されている18mg製剤に対する多くの要望がありました。このたびの「ニュープロ パッチ18mg」の発売により、高用量を必要とする患者さんの本剤の使用が容易になります。

大塚製薬は、2002年に日本国内における「ニュープロ パッチ」の独占的開発・販売権をベルギーのUCB社から取得しました。現在「ニュープロ パッチ」は、パッチ剤使用意義の理解やウェアリングオフ※3改善効果の評価が高まり、国内ドパミンアゴニスト製剤市場でトップブランド※4となっています。また、海外では、パーキンソン病を適応症として70カ国以上で、レストレスレッグス症候群を適応症として35カ国以上で承認されています※5

大塚製薬は、今後もパーキンソン病などの中枢神経疾患領域の患者さんにおける最適な治療に貢献する研究開発を行ってまいります。

  1. 1中等度から高度の特発性レストレスレッグス症候群(下肢静止不能症候群)が適応
  2. 2ドパミンアゴニスト: ドパミン受容体に結合し刺激することにより作用を示す 
  3. 3ドパミンを補充する薬により症状がよくなったり悪くなったりを1日何度も繰り返してしまう現象。パーキンソン病患者さんの日常生活に障害をきたす最も深刻な問題の1つ
  4. 4ⓒ2016IMSHealth JPM2015年1-12月をもとに作成 無断転載禁止
  5. 5海外ではUCB社が販売。多くの国では、Neupro®の販売名

ニュープロパッチの概要

概要
製品写真

パーキンソン病について

パーキンソン病は、安静時振戦、固縮、無動、姿勢反射障害を主症状とする進行性の神経変性疾患(原因のわからない進行性の神経障害を示す病気)です。中高年齢者に多く、日本には16.3万人の患者さんがいます(平成26年総務省統計局患者調査)。
病状の進行したパーキンソン病の患者さんは、夜間から早朝にかけて経口薬の薬効が不足し、寝返りがうてない、目が覚めてトイレに行くときに動けないなど日常の活動に制限がかかり、患者さん本人だけでなく介助者にも負担を強いられるという課題に直面しています。
薬効不足による症状の発現や、それにともなう日常の活動への支障を回避するためにも、1日を通して薬剤の血中濃度を維持することは重要です。また長期間にわたる治療の必要性から、簡便で使い続けることが可能なドパミンアゴニスト製剤が必要とされています。