大塚製薬株式会社
抗精神病薬「ブレクスピプラゾール」
大うつ病を対象とした国内フェーズ3試験で主要評価項目を達成
大塚製薬株式会社(本社:東京都、代表取締役社長 井上眞、以下「大塚製薬」)は、成人のうつ病・うつ状態の効能追加を目的としたブレクスピプラゾールの国内フェーズ3試験において、主要評価項目を達成し、本剤の有効性が確認されたことをお知らせします。
本試験は、20歳から64歳の成人の大うつ病性障害患者さん740名を対象に、ブレクスピプラゾール補助療法の有効性および安全性を評価したプラセボ対照、無作為化、多施設共同、二重盲検、並行群間比較試験です。抗うつ薬(SSRIまたはSNRI)の単剤治療で反応不十分な患者さんに、抗うつ薬併用下で補助療法としてブレクスピプラゾール(1mgまたは2mgを1日1回)を6週間投与し、有効性と安全性を評価しました。
試験結果速報では、プラセボと比較し、ブレクスピプラゾールの2mgおよび1mgはいずれも、主要評価項目である投与6週後のMADRS*合計スコアの平均変化量で統計的に有意な改善効果を示しました(2mg:p=0.0312,1mg:p=0.0089)。また、副次評価項目においても、プラセボと比較しブレクスピプラゾールの2mgおよび1mgで改善が認められました。本試験においてブレクスピプラゾールの忍容性は全般的に良好であり、新たな安全性の懸念は認められませんでした。今後さらに試験結果の解析を進め、本剤の有効性および安全性を明らかにしていく予定です。
*Montgomery-Asberg Depression Rating Scale; うつ状態を評価するための10項目の評価尺度
ブレクスピプラゾールについて
新規抗精神病薬「レキサルティ®(一般名:ブレクスピプラゾール)」は、大塚製薬が創製したSDAM**と呼ばれる独自の薬理作用を有する化合物で、ルンドベック社と共同開発しています。2015年に米国で「成人の大うつ病補助療法」および「成人の統合失調症」の2つの効能で承認され、現在、統合失調症治療薬として、日本を含めた約60カ国・地域で発売しています。
**SDAM:Serotonine Dopamine Activity Modulator