健康・疾患啓発活動
大塚製薬では、製品の研究開発で得た知見を活かした啓発活動を積極的に行っています。ここでは、主な活動をご紹介します。
疾患啓発活動
精神疾患に関する活動
大塚製薬が2006年に開設したWebサイト「こころの健康情報局 すまいるナビゲーター」では、統合失調症・双極性障害・うつ病・子どもの自閉スペクトラム症の当事者・ご家族の方を対象に、疾患や治療、各種制度、地域での取り組みなど、疾患に関わる情報を発信しています。
また、精神疾患に対する差別・偏見を減らし、精神障がい者の社会復帰促進に寄与することを目的に、当事者団体との共催で2020年から市民公開講座を開催しています。医師や支援者による解説のほか、当事者と家族からそれぞれの立場での自身の体験をお話しいただき、全国の参加者から事前にいただいた質問をもとに回答するQ&Aセッションも行っています。
市民公開講座は「すまいるナビゲーター」にて動画をご覧いただくことが可能です。
アルコール依存症に関する活動
アルコール依存症は、多量な飲酒を繰り返すことで飲酒したいという欲求が強くなり、飲酒行動をコントロールすることが難しくなる疾患です。健康や仕事、家庭生活に重大な支障をきたすことによる社会的・経済的な影響が大きい一方で、飲酒問題があるにもかかわらず、本人やご家族が相談・受診につながらない「治療ギャップ」が大きいことが課題とされています。大塚製薬は、専門医や学会の協力のもと、アルコール依存症の診断・治療に関する講習会を実施や、アルコール依存症の正しい理解のための啓発活動を通じて患者さんの状態に応じた適切な治療が行われるよう、医療につなげる活動をしています。
熱中症対策
大塚製薬はポカリスエット発売当初からさまざまなシーンにおける「水分補給の重要性」の訴求を行ってきました。日本体育協会(現:日本スポーツ協会)「スポーツ活動における熱中症事故対策に関する研究班」の設置を機に、1992年から熱中症を知って防ぐ活動への協力が始まりました。その後も、スポーツシーンのみならず、職場での労働安全衛生、高齢者の水分補給などとテーマを拡大し、社員が現場に出向く出張講座を中心に情報提供を行っています。
女性の健康
女性活躍が推進される中、重要な課題とされる「女性の健康」。月経前症候群(PMS)、更年期症状など、女性特有のライフステージに応じた健康課題に応えるため、医薬専門家の協力のもと、企業や自治体、医療関係者、報道関係者、社員を含む一般生活者など、さまざまな人を対象に「女性の健康」をテーマとしたセミナーを開催しています。また、自社の持つリソースを活かし、特に女性に知ってほしい健康や病気についての情報提供を行っています。
これらセミナーなどの情報提供を通して、症状を我慢するのではなく、「知って対処する」ことの重要性を伝えるなど、ヘルスリテラシー向上のための活動を通して女性活躍を応援しています。これら取り組みが評価され公益社団法人消費者関連専門家会議が主催する「第8回 ACAP 消費者志向活動表彰」において、「消費者志向活動章」を受賞しました。
また、地域の健康に携わる薬剤師などを対象とした「ヘルシーエイジングサポーター養成プログラム(OATHAS:オーザス)」をNPO法人HAPとともに共催。女性特有の健康課題やサポートについて深く学びたい方、健康や栄養についてのカウンセリングができるようになりたい方、健康サポート薬局を目指したい方などを対象としたプログラムを提供しています。
教育・食育分野の活動
創刊から30年余。WEBも充実、OTSUKAまんがヘルシー文庫
製品を通じてだけではなく、広い視点で人々の健康に貢献したいとの思いから創刊した「OTSUKAまんがヘルシー文庫」は、 1989年の創刊から30年を越える活動となりました。 「子ども時代に培った健康への興味や知識がその後の人生に影響を与える」との仮説に着目し、基本的な健康の知識を子どもたちに分かりやすく伝えるために「まんが」形式で、各教育現場への配布を始めました。様々なテーマで毎年発刊し、全国の小、中学校、海外日本人学校などに寄贈しています。
WEBサイトでは、電子ブックで読みたいまんがを閲覧できるほか、おすすめや検索機能で新たなまんがにも出会えるよう工夫しています。文庫に掲載する児童作品の募集や小学校学習指導要領対照表を展開するなど、教育現場での活用も提案しています。
栄養の大切さを伝える食育活動
栄養補助食品の製品開発で培ったノウハウをもとに、栄養について学ぶ食育活動を続けています。子どもたちが正しい食生活や栄養の知識を身につけづらい環境にあるという課題に着目した食育アプリ「おいしいおえかき SketchCook」や、忙しい現代人向けに、スマートフォンで食事を撮影することでの栄養分析ができるサービス「ネイチャーメイド サプリメントチェック」を提供するなど、全世代に向けて栄養の大切さを伝えています。
食育アプリは小学校の教育現場でも活用されるなど、自治体とも連携しながら活用の場を広げています。また、文部科学省・令和元年度「青少年の体験活動推進企業表彰」の審査委員会優秀賞など、数々の賞を受賞しています。
健康経営
大塚製薬では、医療関連事業 とニュートラシューティカルズ関連事業の両輪の事業活動から得られたノウハウをもとに、自社のみならず、他企業の健康経営をサポートしています。これから健康経営に取り組もうとする企業にとって「わかりやすい情報の提供」や「実行に移しやすい企画の提案・実施」が必要と考え、コミュニティサイト「健康社長」を開設しました。「働く人が健康であり続ける社会を創る」を活動のビジョンとし、今後も従業員の健康づくりや健康経営の実践に興味を持たれている経営者の活動支援を継続してまいります。
2022年には、法人向け健康経営支援サービス「健康経営つながるサポート」の本格運用を開始しました。人々の健康を身体全体で考えるトータルヘルスケア企業としての知見を活かし、健康経営の実践と健康経営優良法人認定*の取得を支援します。従業員とその家族が健康であり続ける社会の実現と共に、企業の生産性向上や経営基盤の強化をサポートしていきます。
- *健康経営優良法人認定制度とは、地域の健康課題に即した取組みや日本健康会議が進める健康増進の取組みをもとに、特に優良な健康経営を実践している大企業や中小企業等の法人を顕彰する制度
大塚製薬は、社員一人ひとりが健康で生き生きと働き、自身の能力を最大限に発揮することが、社員と会社の成長及び社会貢献につながると考え、健康経営を推進しています。トータルヘルスケア企業として、健康の大切さを映し出した健康宣言を行い、自社で有する様々な健康情報や資産を活用し、社員のヘルスリテラシー向上のための健康セミナーや運動プログラムの提供など多様な活動を行っています。