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INTERVIEW

インタビュー

選手権優勝という
ゴールからの逆算
~自由な環境の中で磨かれた
セルフマネジメント術~

静岡学園高校(サッカー)

ー 覇を目指す新チームの現在地。王者の誇りを胸にリスタート

「チャンピオンのチームと試合ができるんですか?」と練習試合の際に相手チームに言われるようになりました。実際は、優勝したのは去年のチームですし、選手も入れ替わるのですが、静岡学園が特別な目で見られていることは実感しています。間違いなく今年の1年は「日本一のチーム」だと認識されますよね。

去年までは前年度王者の青森山田がそうでした。新チームになってもずっと追われる側で、われわれはチャレンジャーでした。選手たちには「プレミアリーグに参戦している選手権王者と戦って良い試合をしよう」と話し、モチベーションを高めていました。でも今年はその逆で、「どことやっても王者という目で見られるから、力をつけないといけないよ」、「優勝チームとしてできることをしっかりやらないといけないよ」と伝えています。

自分たちの立場をよく理解しつつ、今年の目標は〝去年よりも強くておもしろいサッカー〞をすることです。選手の質は変わりますが、個性を生かしながらもっとおもしろいサッカーをやっていきたいと考えています。そこから選手個々がレベルアップして、欧州や南米で活躍できる選手が出てきてもらいたいですね。

チームとしての目標は、プリンスリーグ東海を勝ち上がり、2位以内に与えられるプレミアリーグプレーオフを勝ち抜いて昇格すること。もちろん、選手権連覇も目指します。

そのために経験を積んでいる選手には、仲間を引っ張り、気持ちをぶらさずにチームや自分のために自覚を持ってほしいと思っています。昨年主軸だった、松村(優太)、浅倉(廉)、阿部(健人)は2年の頃から出ていましたが、3年になって本当に意識が変わり、自分がチームを引っ張るという責任感が増しました。今年のチームで言えば、加納(大)、田邉(秀斗)、野知(滉平)にその役割を期待しています。

ー チームドクターに訊く

どい整形外科スポーツクリニック 院長 土井 俊

選手権こそは何とか結果を残したい、という思いは私も一緒でした。冬はインフルエンザや風邪が流行しますし、寒さで体調を崩しやすい時期なので、とくに気を使わないといけません。静学の生徒たちは、自分で考え行動できれるので、アドバイスをしっかり理解して、自発的に体調管理に取り組んでくれました。静岡学園のOBだった縁もあり、1995年に両校優勝した時からサポートをしていますが、今回の単独優勝に少しでも貢献できたのならうれしいです。

ー 新チームのキーマンに訊く

野知 滉平(3年/GK)

体調管理で意識しているのは、つねにマスクは付けて、薬用のうがい薬で予防することです。昨年の選手権予選前は授業の合間や休み時間にもやっていました。また、アルコール消毒は外出後に必ず実行し、大会中はホテルにある加湿器もうまく活用していました。

ー 新チームのキーマンに訊く

田邉 秀斗(3年/DF)

今回の選手権期間中は食事の内容や睡眠時間をチーム内で毎朝記入するなど、風邪予防、体調管理の点では、高い意識でやれていました。食事の量や体重の増減なども可視化できていたので、次の日にどういう行動や食事をするべきかが分かりやすくなったと思います。

ー 新チームのキーマンに訊く

加納 大(3年/FW)

体調をコントロールする上で心掛けているのは、栄養バランスの取れた食事と睡眠時間の確保と質を上げることです。とくに睡眠にはこだわっていて、ベッドの種類や就寝、起床 時間にも気を使いました。自分でできるコンディションづくりは率先してやっています。

この記事は、サッカーダイジェスト2020年4月23日号に掲載された内容です。 

川口 修
(静岡学園高校サッカー部監督)

川口 修
(静岡学園高校サッカー部監督)

かわぐち・おさ む/1973年生まれ。静岡・ 沼津市出身。静岡学園高卒後 に1年半ブラジルにサッカー 留学。帰国後は静岡・藤枝明 誠高のコーチを経て、97年に 母校のコーチに。2009年から、 恩師井田勝通前監督の意思を 継いで監督に就任した。