脳卒中ってなに?

脳卒中ってどんな病気?

脳卒中とは、脳の血管が詰まったり破れたりすることによって、脳が障害を受ける病気です。脳卒中を発症すると、障害を受けた脳が司っていた身体機能や言語機能が失われたり、場合によっては死に至ることもあります。
医療の進歩や救急体制の整備によって、死に至らない疾患となってきましたが、その影響は大きく、患者さんの日常生活が大きく障害されることも多いのが脳卒中の特徴です。

脳卒中の患者さんは今も増えています。

脳卒中は、かつて日本人の死因の1位を占めていましたが、近年死亡率は減少し、4位となっています(1位は癌、2位は心臓病、3位は老衰)。
しかし、これは救急医療の充実や治療法の進歩により、亡くなる患者さんが少なくなったためで、患者数は依然多いのが現状です。

主な死因別にみた死亡率の年次推移
注:
1)平成6年までの「心疾患(高血圧症を除く)」は、「心疾患」である。
2)平成6・7年の「心疾患(高血圧性を除く)」の低下は、死亡診断書(死体検案書)(平成7年1月施行)において「死亡の原因欄には、疾患の終末期の状態としての心不全、呼吸不全等は書かないでください」という注意書きの施行前からの周知の影響によるものと考えられる。
3)平成7年の「脳血管疾患」の上昇の主な要因は、ICD-10(2003年版)(平成7年1月適用)による原死因選択ルールの明確化によるものと考えられる。
4)平成29年の「肺炎」の低下の主な要因は、ICD-10(2013年版)(平成29年1月適用)による原死因選択ルールの明確化によるものと考えられる。
参考:「平成30年(2018)人口動態統計月報年計(概数)の概況」(厚生労働省)を加工して作成(https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/nengai18/dl/kekka.pdf(PDF:532KB)

タイプ別に見ると、以前は脳出血の患者さんが多かったのですが、最近は脳梗塞の患者さんが増えています。
また、高齢になるほど患者さんが増加するのも脳卒中の特徴です。

脳卒中の病型別死亡者の推移
脳卒中(脳梗塞・脳出血・くも膜下出血)の年齢別受領率

介護の面からも、脳卒中を含む脳血管疾患が原因で介護が必要になる方が、認知症に次いで要因第2位であることが示されています。

要介護度別にみた介護が必要となった主な原因の構成割合
注:1)「総数」には、要介護度不詳を含む。 2)熊本県を除いたものである。
参考:「平成28年 国民生活基礎調査の概況」(厚生労働省)を加工して作成(https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa16/dl/16.pdf(PDF:2.52MB)
要介護状態区分別の状態像
(80%以上の割合で何らかの低下が見られる日常生活能力(※))
※全74項目の要介護認定調査項目において、
・介助の項目(16項目)で、「全介助」又は「一部介助」等の選択肢
・能力の項目(18項目)で、「できない」又は「つかまれば可」等の選択肢
・有無の項目(40項目)で、「ある」(麻痺、拘縮など)等の選択肢 を選択している割合が80%以上になる項目について集計
注1)要介護度別の状態像の定義はない。
注2)市町村から国(介護保険総合データベース)に送信されている平成26年度の要介護認定情報に基づき集計(平成28年2月15日時点)
注3)要介護状態区分は二次判定結果に基づき集計
注4)74の各調査項目の選択肢のうち何らかの低下(「全介助」、「一部介助」等)があるものについて集計
参考:要介護認定の仕組みと手順(厚生労働省老人保健課)を加工して作成 (https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11901000-Koyoukintoujidoukateikyoku-Soumuka/0000126240.pdf(PDF:684KB)