Message from 佐藤直樹先生
寒さが少しずつ厳しくなり、本格的な冬の訪れを感じられる季節となりました。冬場は温かい室内と、外気との気温差が大きくなり、血圧が上下することで心臓に負担がかかりやすくなります。また、風邪やインフルエンザなどの感染症は心不全を増悪させる危険因子です。一般的に、心臓に関わる疾患は冬に発症が増えると言われていますが、心不全も例外ではなく血圧の急上昇による悪化だけでなく、冬に多い感染症も悪化に関連していると言われています。予防のための手洗いやうがいと合わせて、インフルエンザや肺炎球菌のワクチンを接種することがすすめられています。感染症を予防し、いつもとは体調が異なると感じたら早めに医療機関を受診しましょう。心不全のサインである「むくみ」「息切れ」「だるさ」といった症状を日ごろから注意深く観察し、将来の心不全を予防し、再発させない生活と治療を心がけましょう。