栄養

Branched-chain amino acid supplementation increases the lactate threshold during an incremental exercise test in trained individuals

Matsumoto K, Koba T, Hamada K, Tsujimoto H, Mitsuzono R
J. Nutr. Sci. Vitaminol 2009; 55: 52-58

目的

BCAA含有飲料の摂取が、乳酸性作業閾値(LT)に及ぼす影響を検討すること。

方法

運動鍛錬者8名を対象に、BCAA含有飲料(BCAA 2g/ 500mL)または等カロリープラセボ飲料摂取の2条件にて、二重盲検クロスオーバー比較試験を実施した。BCAA含有飲料もしくは、プラセボ飲料を事前に6日間毎日3本摂取させ(BCAA 6g/日)、7日目に自転車こぎ運動による漸増運動負荷試験を行った。漸増運動負荷試験の15分前にBCAA含有飲料もしくはプラセボ飲料を1本摂取させ、摂取前および運動中に経時的に採血ならびに採気し、血中の乳酸、アミノ酸濃度および酸素摂取量を測定した。また、血中乳酸濃度と酸素摂取量の変動より持久性運動能力の指標であるLTおよびOBLA(Onset of blood lactate accumulation:乳酸4mmol/L相当)を算出した。

  • 漸増運動負荷試験:一定の負荷時間と休息時間を繰り返しながら負荷を徐々に上げていく試験

結果

運動中の血中BCAA濃度は、BCAA含有飲料摂取時においてプラセボ摂取時に比べ高値を示した。LTポイントおよびOBLAポイントでの酸素摂取量は、プラセボ摂取に比べBCAA含有飲料摂取で有意に高かった。

考察

BCAA含有飲料の継続摂取により持久性運動能力の指標であるLTおよびOBLAが延長したことから、持久力が向上する可能性が示唆された。

BCAA含有飲料摂取が乳酸性作業閾値(LT)およびOBLA時の酸素摂取量に及ぼす影響
出典:J. Nutr. Sci. Vitaminol 2009; 55: 52-58を改変

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