栄養

なぜたくさん食べないといけないのか?

1日に必要なエネルギー量=エネルギー必要量は、運動量や体格によって異なります。
スポーツをしている人は、一般の人と比べると多くのエネルギーが必要となり、競技別、体重によっても異なります。

男性アスリートの競技種目別目標エネルギー摂取量
女性アスリートの競技種目別目標エネルギー摂取量
身体活動量が増えると推定エネルギー必要量も増大する

そのため、3食の食事だけでは、エネルギー不足になりがちです。エネルギーを確保するためには、ポイントが2つあります。一つ目は、3食をしっかり食べることが基本です。2つ目は、補食を上手に摂ることです。

身体活動レベル

Ⅰ 生活の大部分が座位で、静的な活動が中心の場合
Ⅱ 座位中心の仕事だが、職場内での移動や立位での作業・接客業、あるいは通勤・買物・家事、軽いスポーツ等のいずれかを含む場合
Ⅲ 移動や立位の多い仕事への従事者、あるいは、スポーツなど余暇における活発な運動週間をもっている場合

3食をしっかり食べることはスポーツ栄養の基礎(朝食欠食の実態)

受験勉強、残業、深夜勤務など夜型生活を送る人が多くなったことや、多忙により朝に時間が無いなどの理由により、朝食を摂らない人が増加しています。厚生労働省の調査によると、男性も女性も朝に食事をしない人が年々増加。特に20代の若者では欠食が多く見られる傾向にあります。朝食を抜くと疲れやすい、太りやすい、集中力が続かないなどといったことが指摘されています。

また、朝食の欠食は成長期である1~6歳の子ども、7~14歳の小・中学生の一部にも見受けられ、15~19歳の高校生で欠食率が高くなり、見過ごせない問題となっています。

朝食欠食率の推移
朝食欠食の現状

朝食を抜くと、エネルギー量の確保が困難となり、また食事からも水分を摂取していることから水分不足になりやすくなります。さらに血糖値が上がらずに体温が上がりにくい状態になってしまいます。

日本食品標準成分表2010
朝食と体温の関係/朝食と血糖値の関係

特に中高生は推定エネルギー必要量が最も高い時期です。
朝食をしっかり食べてエネルギーをしっかり確保することが大切です。

参考表 推定エネルギー必要量(kcal/日)

朝食を食べても栄養バランスが良くないと体温、疲労感、集中力に影響がでることがわかりました。

体温の変動
疲労感の変動
集中度の変動

補食はアスリート・運動をする人のミカタ

練習前後の補食例

補食とは、不足する栄養素や成分を補うために摂取する食事のことです。
運動量の多い人は、3食+補食でしっかりとエネルギーと栄養素を確保すると良いでしょう。
手軽に摂れる栄養調整食品なども上手に活用してみてください。

運動後の栄養調整食品摂取で筋肉量と筋力が増大

中高年女性を対象に、インターバル速歩トレーニングを週4回以上5か月実施。
運動後に何も食べない群と比べて、運動後に「栄養調整食品(ゼリータイプ)」を摂取した群で、筋肉量と筋力が増大しました。
適切なタイミングでバランスの良い栄養を摂取することが、体力維持増進に役立つ可能性が示されました。

中高年女性(41-78歳)を対象に、インターバル速歩トレーニングを週4回以上5か月実施。
運動のみ群(18名)と比べて、運動後、5大栄養素を含む栄養ゼリー飲料摂取を行った群(17名)が筋肉量・筋力共に増加しており、中高齢者の体力維持増進に役立つことが示唆された。

筋肉量/筋力

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