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ビタミンB1、B2
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PMSの症状をやわらげる作用が期待できる栄養素として、ビタミンB1とB2があげられます。これらの摂取量が多いほど、PMSのリスクが低くなるようです。
PMSに対するビタミンB1、ビタミンB2の効果
ビタミンB1、B2、B6 、B12、ナイアシン、葉酸といったビタミンB群と総称されるこれらのビタミンは体内で協調し合って働き、神経の作用やエネルギー代謝をスムーズにするために欠かせない栄養素です。
栄養素の摂取状況とPMSの発症リスクの関係を調べた研究から、ビタミンB1とB2の摂取量が多い人はPMSの発症リスクが低いことが分かりました。(※1)
米国で、PMSを発症していない女性(平均34~35歳)を10年間追跡し、期間中にPMSを発症した1057人と発症しなかった1968人について、「調査開始時」「5年目」「10年目」にそれぞれ行った食事内容のアンケートの回答を分析。各種栄養素の摂取量で対象者を5グループに分けて比較したところ、ビタミンB1とB2では、摂取量が多いほどPMSのリスクが低いという関連がみられました。ビタミンB群のほかのビタミン(ビタミンB6、B12、ナイアシン、葉酸)では、このような関連がみられませんでした。
これまでに、ビタミンB6をサプリメントなどで多量に摂取した場合の効果を調べる研究は多々ありましたが(「ビタミンB6」参照)、食事からの摂取量との関連を調べた珍しい研究です。
ビタミンB1、B2の摂取源
ビタミンB1やB2は、以下のような食材に多く含まれています。
【ビタミンB1が多い食材】
- 豚ひれ肉(ステーキ1食分、100グラム)/2.09ミリグラム
- うなぎ(かば焼き1串、80グラム)/0.60ミリグラム
- たらこ(片腹、40グラム)/0.28ミリグラム
- 玄米ご飯(1膳、160グラム)/0.26ミリグラム
- ベーコン(2枚、40グラム)/0.19ミリグラム
(日本食品標準成分表2020年版)
【ビタミンB2が多い食材】
- 豚レバー(レバニラ炒め1食分、50グラム)/1.80ミリグラム
- うなぎ(かば焼き1串、80グラム)/0.59ミリグラム
- アーモンド(煎り、無塩、20~25粒、30グラム)/0.31ミリグラム
- 鶏卵(生1個、60グラム)/0.22ミリグラム
- 納豆(1パック、45グラム)/0.25ミリグラム
(日本食品標準成分表2020年版)
PMS世代に欠かせない葉酸
ビタミンB群の中では、葉酸も女性が積極的にとっておきたい栄養素です。なぜなら、PMS世代=妊娠可能世代だからです。
妊娠前から妊娠中の葉酸摂取が大切なことは、広く知られるようになりました。その理由は、妊娠計画中から葉酸をきちんと摂っていると、赤ちゃんの先天異常のリスクが減らせるからです。
葉酸は、ビタミンB1、B2同様、レバーやうなぎに多いほか、ほうれん草のような緑の色の濃い野菜に多く含まれます。
食事からしっかりビタミンB1やB2、葉酸をとりましょう。もっとも、ビタミンB群のビタミンは協調し合って働くので、どれもバランスよく摂取する必要があります。このサイト内では詳しく取り上げていないビタミンB12はしじみやあさりなどの貝類や牛、豚、鶏のレバー、ナイアシンはまぐろやかつおなどの魚や牛、豚のレバーなど、ビタミンB6が多い食材に含まれます。
※1 Am J Clin Nutr; 93(5): 1080-1086, 2011
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