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ビタミンD | PMSラボは月経前の心や身体の不調「月経前症候群」に関する情報サイトです。

ビタミンD

公開日:

ビタミンDにはPMSの発症リスクを下げる作用が期待できます。ビタミンDを意識的に摂取している人は少ないかもしれませんが、全身の健康維持に欠かせない、大切な役割を担うビタミンでもあります。

ビタミンDの役割

ビタミンDはホルモンのように働いて代謝や免疫に関わる、いわば「細胞活性化ビタミン」と言えます。全身ほぼすべての細胞に、ビタミンDが作用する受け皿(受容体)があり、骨の健康維持に役立つのはもとより、がんや糖尿病の予防や改善、循環器病による死亡リスク低下……など、全身の健康に関わる多彩な効用をもつことが分かってきています。また、ビタミンDの血中濃度が低いと、うつや認知症のリスクが高まるといった指摘もあります。

ビタミンDとPMS

ビタミンDは、PMS対策に「有効」とされるカルシウム(「ビタミン、ミネラル、ハーブの有効性について」参照)が体内に吸収されるときに必要なビタミンだから、PMSの発症予防や症状の改善に役立つのではないか?との考えもあり、関連性が調べられています。
PMSと診断された44人とPMSではない46人について調べたところ、「ビタミンDの摂取量が1日に25マイクログラム以上だと、25マイクログラムに達しない人よりもPMSの発症リスクが7割低くなる」という結果が出ました。(※1)25マイクログラムは、ビタミンDが豊富な焼きさけを1切れ食べればとれる量です。
しかし、ビタミンDがPMSの発症予防に有効なら、ビタミンDが体内にたくさんある人のほうがPMSを発症しにくいはずと考えられますが、上記の研究では、ビタミンDの血中濃度とPMSの症状の有無や重症度との関連はみられませんでした。対象者数を増やして検討した研究でも同様の結果が出ています。(※2)PMSに対するビタミンDの効用については、まだまだ分かっていないことも多いようです。

ビタミンDの必要量と摂取源

ビタミンDの必要量は、成人男女とも1日に8.5マイクログラムです。(※3)20~40代の日本人女性の摂取量は1日に5マイクログラム前後で、(※4)必要量に達していません。また、PMSの発症予防、そしてがんや糖尿病の予防や改善、循環器病による死亡リスク低下などに有効なのは、1日に20~30マイクログラム以上、とする報告が多くみられます。ビタミンDはPMSに悩む女性に限らず、誰もがもっと意識してとるべき栄養素なのです。

ビタミンDは太陽の光(紫外線)を浴びれば皮膚で合成されますが、化粧や帽子、日傘などでしっかりと紫外線対策をしているような人は特に、食べ物から摂取する必要があります。
ビタミンDが豊富な食べ物は魚類です。

  • さけ(1切れ、80グラム)/25.6マイクログラム
  • まいわし(丸干し3尾、45グラム)/22.5マイクログラム
  • さんま(1尾、120グラム)/19.2マイクログラム
  • まぐろ(トロの刺身5切れ、50グラム)/9.0マイクログラム
  • めかじき(1切れ、100グラム)8.8マイクログラム

ビタミンDが豊富な食べ物としてきのこ類が紹介されることもありますが、下記のとおり魚類に比べるときのこ類からビタミンDを効率よくとることは難しいようです。

  • きくらげ(炒め物1食分、乾燥3グラム)/2.6マイクログラム
  • まいたけ(鍋の具1食分、50グラム)/2.5マクログラム

(日本食品標準成分表2020年版)

日ごろから魚類をしっかりと食べ、意識してビタミンDを補給しましょう。

※1 J Steroid Biochem Mol Biol; 121(1-2): 434-437, 2010
※2 J Am Coll Nutr; 38(7): 648-656, 2019
※3 日本人の食事摂取基準2020年版
※4 令和元年国民健康・栄養調査

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