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有酸素運動
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ダイエットや健康維持に役立つ有酸素運動は、PMSの症状の改善にも有効という報告があります。
有酸素運動とは
有酸素運動は、呼吸によってしっかりと酸素を取り込み、脂肪や糖質を燃焼してエネルギーとして利用する、規則的な繰り返しのある比較的強度の軽い運動です。ジョギング、ウォーキング、水泳、エアロビクスダンスなどが代表例とされます。
PMSに対する有酸素運動の効果
有酸素運動は、過去の多くの試験から、PMSの予防や症状の軽減に役立つことが確認されています。1例として、有酸素運動によって体内で起きる変化と有酸素運動がPMSの諸症状に与える影響について、詳細に調べた報告をご紹介します。(※1)
まず、PMSと診断された30人(16~20歳)をランダムに2つのグループに分けます。一方のグループはジョギング装置を使って傾斜をつけながら時速約8.8キロメートルのジョギングを1日20分、週3回3カ月間続け(有酸素運動グループ)、もう一方のグループは普段どおりに過ごしました。またどちらのグループも、PMSの予防や改善に役立つとされる量のカルシウム(1200ミリグラム/日)と、ビタミンB6(50ミリグラム/日)のサプリメントを摂取しました。
その結果、有酸素運動グループではPMSの身体症状、精神症状に大きな改善がみられました。ただし、有酸素運動をしなかったグループでも、食欲の変化や頭痛、疲れ、めまいや動悸といった症状が改善していることから、これらはサプリメントによる効果と考えられます。
また、血液検査の結果を見てみると、有酸素運動グループでは、貧血の指標となるヘモグロビン値が改善しました。さらに乳腺の発達に関わるホルモン「プロラクチン」が減っていました。これは、乳房の張りをはじめとする身体症状の改善に関連していると考えられます。
有酸素運動でPMSの諸症状が改善
(J Obstet Gynaecol. 35(4): 389-392, 2015)
適度な運動は、PMS対策のみならず健康ベースアップにも繋がります。運動のためにまとまった時間がとれないようなら、たとえば通勤時に1駅分だけ早歩きするといったことから始めてみてはいかがでしょうか。
※1 J Obstet Gynaecol. 35(4): 389-392, 2015
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