PMS症状の個人差

PMSの症状の種類や現れ方、程度には個人差があります。自分の感じる心身の不調が「PMSに当てはまるのかどうかが分からない」という悩みをかかえている人や、PMSの症状であることに気がついていない人も多いようです。

症状は150~200種、出方も千差万別

PMSは症状が軽めの人もいれば、PMSよりもさらに精神症状が強くでるPMDD(月経前不快気分障害)の人もいます。20~49歳の日本人女性1152人を対象に行われた調査でも、「PMSの症状なし」と回答した人を含む対象者全体の7~8割の人が、多かれ少なかれPMS特有の身体的、精神的な症状を感じています。(※1)
PMSの症状は150~200種類もあるとされ、(※2)症状の出方も千差万別です。とはいえ「イライラする」という精神症状が出るという人は多いようです。全国の女性(20~49歳)3万585人を対象に行ったインターネット調査(2013年2月に実施)によると、1番多いのはやはり「イライラ」で、「乳房が張る・痛い」「甘いものが食べたくなる」「食欲が増す」といった食欲関連のこと、「怒りっぽくなる」「気分にむらが出る」などの精神症状が続いています。

多いのは「イライラ」「乳房痛」「食欲関連」

全国の女性(20~49歳)3万585人を対象に行ったインターネット調査(2013年2月に実施)

※1 Arch Womens Ment Health; 9(4): 209-12, 2006
※2 Gynecol Endocrinol; 29(1): 67-73, 2013

PMSの症状に気づいていないかも?

症状の種類や発生のタイミング、程度に個人差があるPMSですが、そもそも自分の症状が「PMS」によるものということに気づいていない人もいます。たとえば、「イライラ」の症状が出ていても、「どうしてイライラしてしまうのか分からない」「イライラするのは自分が悪いのだろう」と思うばかり……とか。月経前にイライラしてつい子どもにあたってしまいそうになり、PMSに気づいたというような人もいます。
月経前に何らの不調や心身に違和感を感じるときは、まず、「これってPMSかも……」と疑ってみることが大切といえます。

PMSの症状は、いつ、どのように、どのくらいの強さで出るかを記録し、毎月の不調を自覚するだけで軽くなることもあります。上手に向き合っていくために、気になる症状があるときには、メモを取る習慣を身につけておきましょう。

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